愛知県名古屋市の覚王山(かくおうざん)に本店を構えるフルーツ大福専門店「弁才天」が12月1日、埼玉初となる「小江戸川越店」(川越市仲町)をオープンした。
フルーツ本来の味を引き立てるため甘さを控えた白餡(あん)と求肥(ぎゅうひ)の「黄金比」にこだわったフルーツ大福を販売する同店。スタッフが毎日早朝に市場へ出向き、旬でおいしいフルーツを目利きして自社で仕入れる。保存料や乳化剤は一切加えず、米本来の甘さが感じられるよう加糖を極力控えた100%国産の羽二重粉を使った求肥の薄皮で、フルーツを一つ一つ店内の工房で手包みしている。
イチゴやイチジク、柿、シャインマスカットなど全20種類ほどの商品の中から、フルーツの旬に合わせて常時10~12種類ほどを店頭に並べる。「今の時期はミカン(650円)が一番人気で、イチゴ(580円)、キウイ(550円)、柿(580円)、マスクメロン(780円)、シャインマスカット(490円)と続く」と店長の加藤輝海さんは話す。
店頭でのフルーツ大福購入客には、同店オリジナルの「餅切り糸」が付く。大福1個を2人でシェアしたり、美しく華やかなフルーツの断面を目でも楽しんだりできるようにとの心遣いによるものだという。
「フルーツ大福の華やかなイメージが、落ち着いた蔵の街並みにマッチしていると感じ、埼玉初出店の場所として川越を選んだ。『川越=芋』というこれまでのイメージに、フルーツ大福という新しい素材を投じてみたかった」と加藤さん。「フルーツ大福というこれまでにない商品を心待ちにしてくださったり、抵抗なく受け入れていただいたりして、思った以上の反響に驚いている」とも。
「開店したばかりで、まだまだ十分な数が提供できていないが、一つ一つ丁寧に思いを込めて包んでいる。ぜひ旬のフルーツのおいしさと、薄皮の求肥と白餡のハーモニーを楽しんでいただければ」と利用を呼び掛ける。
営業時間は10時~19時。完売次第閉店。価格は、その日のフルーツの大きさにより若干変動する可能性がある。