余計な油分を一切加えず素材本来の味を生かして作るチョコレートの専門店「久遠チョコレート(QUON CHOCOLATE)」(川越市連雀町)が11月14日、埼玉県初となる店をオープンした。
世界中のピュアチョコレートを素材に、余分な油分を一切加えず、一つ一つ手作業で仕上げる「素材のピュア」、障がいを持つ人や子育て中の女性など「作り手の多様性」、チョコレートを通じて日本各地の食文化を発信する「日本の再探求」を3つのこだわりとして掲げる同店。小江戸川越店を運営する永寿荘は、特別養護老人ホームやサービス付き高齢者住宅、保育園などを運営する社会福祉法人。久遠チョコレートは、愛知県を拠点に全国30店舗以上を展開し、障がいを持つ人々を含めた400人以上がチョコレート作りに関わる。小江戸川越店は、ブランチ埼玉として初の県内進出を果たした店舗となる。
副理事長の永嶋正史さんは「シンプルにおいしいもの、かわいいもの、かっこいいものを、デコボコと違った皆さんと一緒に作っていこうというのがこのブランドの思い。多様な方々と力を合わせて、トップチョコレートブランドを作り上げていきたい」と話す。
看板商品の「久遠テリーヌ」は、さまざまな食材とチョコレートを掛け合わせて作るハンドメードチョコレート。季節・地域限定も含めると、その種類は70以上にもなる。「チョコレートとこの食材の組み合わせってあるの?と驚かれたりワクワクしてもらったり、合わないと思っていた組み合わせが驚くほどおいしくなるのも魅力の一つ。余分な植物性油脂を入れて『かさ増し』することなく、純度にこだわった『ピュアチョコレート』には、世界30カ国以上のカカオ豆を使い、それぞれのチョコレートに最適な豆を使っている」と自信をのぞかせる。
埼玉初出店となる川越について、「久遠チョコレートのコンセプトである『日本の再探求』を合言葉に、神様からの贈り物とも言われるチョコレートを通じて、全国の地域や人、これからのあり方などを探求している。城下町の面影を残す情緒あふれる川越の街並みは埼玉を代表する観光地で、初出店の場所として素晴らしいと感じた」と話す。「歴史ある街並みの中に数多くの店が立ち並び、本当にすてきな街。『地域の皆さまのために私たちができること』が理念でもあり、地域の特色あふれる川越という素晴らしい街で事業ができることに感謝している」とも。
「オープン後約2週間で4000人以上の方にお越しいただいた。毎日たくさんのお客さまに来店いただき本当にうれしい。クリスマス、正月、バレンタインに向けた新デザインのギフトボックスや、小江戸川越店だけのオリジナル商品も計画している。ぜひ楽しみにしていてほしい」と利用を呼び掛ける。
営業時間は10時30分~17時30分。火曜定休。