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豪華絢爛な山車行き交う「川越まつり」 2日間にぎわい

山車の競演

山車の競演

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 10月17日・18日の2日間にわたり国指定重要無形民俗文化財の「川越まつり」が開かれた。前日までの雨も開催日にはやみ、川越駅から蔵の街にかけて多くの観光客で賑(にぎ)わった。

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 川越まつりは慶安元(1648)年に当時の川越藩主である松平信綱が、氷川神社に獅子頭やみこしなどの祭礼道具を寄進したことが始まりといわれている。その3年後、みこし行列が町内を渡御し、行列の後を町人などが仮装をして随行したのが現在の川越まつりのルーツとされている。現在では毎年100万人以上の見物客が訪れる大規模な祭事になり、独特の豪華絢爛(けんらん)な山車が街中を曳(ひ)きまわされるようになった。川越まつりで使われている山車は四輪で、台座の上のはやし舞台が水平回転する回り舞台になっているのが特徴。山車の上部には牛若丸や弁慶などの歴史上の人物をかたどった人形が乗せられている。

 街中を巡行する山車同士が出合うと正面を向き合わせてはやしの儀礼打ちをし、「曳(ひ)っかわせ」と呼ばれるはやしの競演が行われる。曳っかわせは山車が各町内の会所前に差し掛かる時にも行われ、町同士のあいさつの意味も込められている。曳っかわせが行われている間、周りの曳き方衆はちょうちんを乱舞させて祭りを盛り上げる。

 初日には現在の山車行事の原型となった伝統儀式「神幸祭」、川越市役所前に山車が勢ぞろいした「山車揃い」や、夜にはちょうちんを灯したともした山車が居ばやしを披露する「宵山の山車揃い」、とび職人による「鳶のはしご乗り」のパフォーマンスが行われた。18日には市役所前での山車巡行が行われ、多くの観光客を魅了した。

 「昔から地元の人が他の地域から友人を連れてくることが多いので、川越まつりは『おもてなし』の精神が感じられる行事。自分たちも楽しめて、観光で来てくれている人たちにも楽しんでもらえるお祭り。川越まつりが終わると地元の人間は来年の祭りの話を始めるので、お正月とは別に、この川越まつりが暦の区切りであるように感じられる」と、参加者は語る。

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