角川文化振興財団は10月4日、「ところざわサクラタウン」(所沢市東所沢和田3)内の「角川武蔵野ミュージアム」で地元の親子19組を招待し、木工教室を開催した。
教室では、同館5階「武蔵野回廊」に設置する「武蔵野の本棚」の木製パーツを制作。東日本大震災をきっかけに宮城県石巻市に生まれた家具ブランド・石巻工房の千葉隆博さんを講師に迎え、電動ドライバーを使って親子で協力して棚板を組み立てる作業に取り組んだ。
武蔵野の本棚は隈研吾さんがデザインを監修。武蔵野の雑木林をイメージした。埼玉県産のヒノキを使い、面陳台300枚のうち150枚を参加者で作り上げた。参加者は、記念として自身で制作した面陳台の裏側に名前を記し、「自分が作った作品がずっと残るのがうれしい」と感動していた。
講師の千葉さんは「子どもたちとのものづくりは見るのも教えるのも楽しい。みんなアプローチが違い、何かを発見して、それを生かしたりするなど十人十色の作り方が面白い」と話す。「作って終わり、記憶に残って終わりではなく、作ったものがそのままミュージアムに残るのが良い」とも。
今回制作された武蔵野の本棚は11月6日のグランドオープンでお披露目となる。