川越市内外のサツマイモ農家・飲食店・菓子店などが出店する「コエド芋パーク」が2月10日~12日の3日間、蓮馨寺(川越市連雀町)境内で開催され、大勢の人でにぎわった。
風もなく穏やかに晴れて気温が上がった3連休、市内中心部「蔵の街」にある同寺に、サツマイモグルメを求めて多くの人が訪れた。「小江戸」として国内外から観光客が集まる川越は名物のサツマイモで知られ、サツマイモを使ったメニューや土産物が豊富なことでも知られる。その文化と歴史を広める目的で昨年2日間初開催し、今年は3日間に拡大した。実行委員でJTB川越支店営業課グループリーダーの吉田修さんは「来場者が昨年を大きく上回り、目標の3万人を達成することができた。『川越芋』を知ってもらうきっかけ作りと、冬の川越の活性化に貢献できたのでは」と話す。
サツマイモの焼ける匂いや煙が漂う境内には、中央に飲食スペースを設けた。さまざまな種類の焼き芋のほか、サツマイモを使った和洋菓子、飲食メニューなどを入り口で配布するマップを片手に見て回り、気になる店で購入した商品の食べ比べを楽しむ人の姿も見られた。
「昨年来て今年もSNSをチェックし、このイベントを目的に遊びに来た」と話す19歳の女子大生2人連れは東松山から来場。「sweet & healthy SAZANKA」で数種類の焼き芋が入ったセットを購入し、その場で食べ比べを楽しんだ。黄金色の焼き芋を頬張りながら「『熟成焼き芋の生干し芋』が一番おいしい」と笑顔を見せていた。
いずれも川越の名物として知られるウナギとサツマイモをかけ合せたキャラクター「うなも」も会場を訪れ、出店者を激励。大勢の子どもたちに囲まれ、写真撮影などに応じた。講堂では紙芝居、座談会、パフォーマンス、民謡ショーなどの催しや、サツマイモを使った和菓子作り、輪投げなどの体験イベントも行い、子どもから大人まで大勢が参加して楽しんだ。
吉田さんは「まだ2回目だが、夏の花火大会や『川越祭り』と並ぶ、川越を代表する地域に根付いたイベントに成長させたい。名物サツマイモのPRと地域活性化のため、引き続き努力する」と意欲を見せる。