「ウエスタ川越交流広場&ウニクス川越」(川越市新宿町)で11月13日、「第5回小江戸川越お芋フェスティバル」が開かれ、大勢の人が名物のサツマイモの味と体験を楽しんだ。
1987(昭和62)年に「川越いも友の会」が制定した「さつまいもの日(10月13日)」から1カ月後の当日は天候に恵まれ、朝から多くの人が会場を訪れた。初参加の10店を含む40のサツマイモ農家や飲食店が出店し、さまざまな品種のサツマイモや焼き芋、各店オリジナルのサツマイモを使った料理や菓子、ドリンクなどを求める人で行列ができた。
一番街の小江戸横丁に4月にオープンした「こまち」は搾り機を会場に持ち込み、購入客が自分で作る「紫芋のモンブラン」を販売。細いひも状とペースト状のいずれかを選び、カップに入った大学芋の上に搾り出すスタイル。レバー式2種類と、子どもでも簡単に扱えるハンドル式の計3種類の機械を用意した。イベント開始早々に訪れた2人連れの女性客は、異なる形状のモンブランをそれぞれ選び、スタッフの説明を聞きながら初めてのモンブラン作りを楽しんだ。ブースにはすぐに長い列ができ、用意した120食分は昼頃に完売。その後も、珍しい機械を見て立ち止まる人の姿が多く見られた。
サツマイモ農家や焼き芋店は用意した大きなつぼや石、炭を使って次々に芋を焼き、各ブースに掲示した焼き上がり時刻に合わせて人が集まった。レストランやカフェ、和洋菓子店なども、今回のイベント用に考案したサツマイモを使った限定メニューを多数販売した。
川越のご当地ヒーロー「鎧勇騎月兎(がいゆうきげっと)」と「芋座衛門(いもざえもん)」の登場が近づくと、小さな子どもから大人まで大勢の人がステージ周辺を取り囲んだ。ショーでは鎧勇騎月兎が悪者と戦いながら、川越の名物サツマイモについて子どもにも分かりやすく説明し、多くの拍手を浴びた。
主催する「川越Farmer’s Market」イベント担当の石川さんは「回を重ねるごとに規模が大きくなるとともに来場者数も増え、今回はこれまでで一番の盛り上がりとなった。『川越=サツマイモ』と見られる街で、こうして盛大にサツマイモのイベントが開催できて良かった。初出店の店、オープンしたばかりでまだあまり知られていない店の反響も大きく、出店者は予想以上の売れ行きに、うれしい悲鳴を上げていた」と話す。
石川さんは「『小江戸川後お芋フェスティバル』はまだまだ発展途上で、今後もっと大きくなっていく。12月4日に開く『くらしをいろどるファーマーズマーケット』がこれまでで最大規模のイベントになるが、それに近いところまで発展させたい」と意欲を見せる。