星野高校(川越市末広町3)で10月4日、埼玉りそな銀行(さいたま市浦和区)と、りそなアセットマネジメント(東京都江東区)の担当者を招き、金融教育に関しての特別授業が行われた。
星野学園の小学生児童が、埼玉りそな銀行が主催する「りそな・みらいキッズマネーアカデミー」に参加していた。そうした縁もあり、今年4月から家庭科の中で金融教育を行うことが必修となったことを受け、同校から同行への依頼で授業が実現した。同行では、小中学生、高校生、大学生向けに金融経済教育の取り組みを実施しているが、金融教育の必修化に伴う特別授業は川越市内の高校では初めてだという。
今回は、同校2年生の理数特進コースの生徒29人が、りそなアセットマネジメントの未来資産形成ラボ所長を務める南川久さんの授業を受けた。約2時間にわたり、今回の授業のために用意された教材を元に、金融にまつわる世界情勢から、金融経済や資産形成に関する知識まで、クイズや計算問題なども交えながら学習した。最後に若年層を狙った金融犯罪の事例も紹介。
授業を受けた生徒の田宮聡さんは「普段からテレビのニュースなどで、株式については触れる機会が多かったが、投資はまだ関係ない話のように思っていた。分散投資やリスクなどを考えながら、資産を運用した方が良いということを学べたことは興味深かった」と感想を話した。同じく立花優芽さんは「投資について興味がなかったが、身近なお菓子やリンゴなどを例にして、分かりやすく説明してもらえたので、理解が深まった」と振り返る。
担任の鍋倉雄太郎教諭は「家庭科で科目として勉強しているが、社会情勢などの背景から、お金にまつわる話が聞けたことは生徒にとっても有意義だったのでは」と話す。
最後に講師を努めた南川さんは「私自身、生徒向けに講義をするのが初めてだったが、生徒の表情が変わっていく様子や反応を見ることができて、とても楽しかった。資産運用は『善は急げ』。こうした取り組みの中で、若い人にも資産運用について興味をもってもらえたら」と話す。