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蔵造りの建物をまとめた単行本「川越の建物 蔵造り編」、仙波書房が発行

「川越の建物 蔵造り編」

「川越の建物 蔵造り編」

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 「蔵の街」として知られる川越の蔵造りの建物についてまとめた単行本「川越の建物 蔵造り編」が9月30日、仙波書房(狭山市狭山台2)から発行される。

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 2021年発行の「川越の建物 近代建築編」に続き、各建物の紹介ページにある扉絵のイラストは川越を舞台にしたアニメーション作品「月がきれい」を制作した「feel.(フィール)」が協力した。写真だけではなくイラストを使うことにこだわる理由について、代表の神谷利一さんは「建物を実物として写真で紹介するのも良いが、立地条件などで、どうしても魅力を伝えきれない場合がある。イラストにすることで、より一層、建物の魅力が伝えられる」と話す。

 神谷さんは川越市出身。地元・川越の魅力を伝えたいと考え2021年に独立した。独立当初から蔵造りに関する紹介をしたいと考えていたが、近代建築よりも歴史もあり、参考文献や資料を入手することなどに苦労し、前作を先行して発行した。

 コロナ禍で取材も難しいなかで、「1年以上かけて調査を丁寧に行い、家主にもじっくりと話を聞きながら発行することができた。歴史も古く、難しい取材も多かったが、協力いただいた方には非常に感謝している」と苦労を振り返る。

 同書では、大沢家住宅や松本家住宅をはじめとする18カ所の建物を紹介しており、前作よりも建物に関しての説明を大幅に増やし、街歩きにも使えるガイドブックと歴史資料も兼ね備えた内容にしたという。

 神谷さんは「川越は、こうした古い建物が残っていること自体も素晴らしいが、残そうとしてきた先人たちの苦労があったからこその今がある。この本で、空気感を感じられるイラストを見て、建物に魅力を感じてもらい、川越を好きになってもらい、そうした先人たちの思いをつなげていけたら」と思いを話す。

 価格は2,200円。市内の書店で順次販売。

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