西武本川越ペペの「ぺぺ広場」で5月14日、地元農家や事業者など14店が出店する「ファーマーズマーケット」が開かれ、大勢の買い物客でにぎわった。
「withコロナ」に対する地域共生の取り組みとして2020年に始まり、今回が3回目となる同イベント。過去2回とも秋に行われ、春の開催は今回が初めて。フードロスの削減や川越産農産物の地産地消への取り組みの一環として行い、各出店者がこのテーマに沿った商品を販売・提供した。
今回初出店の千歳屋酒店は、川越唯一の酒造「鏡山酒造」の純米酒や、日本酒とワインの醸造技術を融合した「ワイン酵母仕込純米」、国内外で広く流通している地元企業コエドブルワリーの「COEDOビール」を販売。サンフランシスコ発のビーン・トゥー・バーチョコレート(カカオ豆からチョコレートまでを一貫製造)の有名店「ダンデライオン・チョコレート」とCOEDOビールがコラボレーションした「チョコレート・デュンケル」は、「この時期の限定商品で毎年楽しみにしている方もいる」と同店代表の廣瀬裕介さんは話す。東松山産イチゴ「よつぼし」を使った「ストロベリー・ウィートエール」や、寄居町の特産品「寄居みかん」の果汁と皮を使った「黄華爛漫(おうからんまん)」は期間・数量限定のため、通常レストランなどには卸していない店舗販売のみの商品。廣瀬さんは「ファーマーズマーケットということで、地元企業や地元産素材といったイベントのテーマを意識して商品を選んだ」と言う。
下赤坂地区の農業団体「赤一商店」は、普段スーパーに並ばない葉付きのニンジンを含む採れたての新鮮野菜を多数販売。「GRILL & DINING 32(サニー)」では、赤一商店の野菜を使ったフードメニューを提供した。「@FARM(アットファーム)」は自社ハウスで収穫した大粒のイチゴを店頭よりも安い価格で販売し、「ベーカリークレープ」は「@FARM」のイチゴやトマトを使ったパンを用意した。出店者同士が連携しながら、川越産農産物をふんだんに使ったメニューを同イベント用に考案し、訪れた買い物客に「川越産」をアピールした。
西武本川越ペペ担当の後藤摩那美さんは「新型コロナウイルス感染防止対策を徹底し、安全に利用いただくことができた。地元生産者と飲食店の販売機会創出と魅力を発信することができ、お客さまにも好評だった」と振り返る。「秋ごろに4回目の開催を予定しているので、ぜひ楽しみにしていてほしい」とも。