気仙沼から直送された海の幸や自家栽培の野菜などを使ったメニューを提供する「おみう食堂」(川越市旭町1)がオープンして1カ月が過ぎた。
同店では気仙沼直送のカキやサンマなどの海の幸や、日高にある畑で自家栽培している野菜など「新鮮な」素材を使った季節ごとに変わるメニューを提供している。加えて、8種類のスパイスで作る「チキンカレー」(880円)などの定番メニューもそろえる。
店主の佐藤朋臣(ともおみ)さんは川越出身。開店前はフリーのカメラマンの傍ら焼き鳥店で働いていた。元々料理が好きだったこともあり、調理師免許も取得。そうした中、働いていた焼き鳥店の閉店が決まり、「店に通っていた常連客の居場所を守りたい」と自身で飲食店を経営することを決意したという。店内には佐藤さんが撮影した写真を飾るほか、棚には常連客のマイボトルを並べる。
店内の写真の中には、気仙沼港の復興の様子を写した写真数枚も飾る。東日本大震災の後、気仙沼にいた知人に会いに被災地を訪ねたことがきっかけで「写真家として被災地を撮り続けなければならないという使命を感じた」と佐藤さん。10年間、気仙沼港の復興の様子を写真に撮り続けているという。その活動で知り合った地元の漁師との縁で、気仙沼大島の「ヤマヨ水産」から食材を直送している。
佐藤さんは「食事もできて酒も飲める、客同士が仲良くなれるような気軽に来れる店にしていきたい」と話す。「以前の焼き鳥店の常連客はもちろん、新しい常連客も増えつつあり、『気仙沼直送』の文字を見て東北出身の人も集まってくるようになった。写真の話もできるので、写真好きな人も集まってきてほしい」とも。現在は夜営業のみだが、いずれは昼営業も始める予定。
営業時間は17時~23時。日曜・第3月曜定休。