川越の映画館「川越スカラ座」(川越市元町)で11月25日、弁士・伴奏付き無声映画「瀧の白糸」上映会が開かれる。
同館では2014年から不定期で弁士・伴奏付き無声映画の上映会を行っており、今回で14回目。弁士の語りと和洋合奏による伴奏音楽で無声映画を広める活動に各地で取り組んでいるオフィス・アゲインが企画、運営する。
泉鏡花の小説「義血侠血」を原作とする「瀧の白糸」は、これまで6作品が製作されている。当日は、1933(昭和8)年に入江ぷろだくしょんが製作した作品を上映。監督は溝口健二、主演は入江たか子、岡田時彦。弁士はハルキさん、ピアノ演奏を新垣隆さんが務める。
弁士は「活動写真弁士」の略で、無声映画の上映中にその内容を語りで解説する専門士。ハルキさんは2005年より、無声映画公演のスタッフとして活動。2011年、弁士デビュー。以後、各地で活動している。新垣さんは1970(昭和45)年、東京都出身。桐朋学園大学音楽学部作曲科を卒業後、作曲家、ピアニストとして活動。テレビやラジオ番組などに出演しメディアでも活躍。サイレント映画の伴奏を数多く手掛け、現在は桐朋学園大学の非常勤講師も務めている。
同社の松田さんは「女性を描かせたらこの人の右に出る人はいない、といわれた女性映画の巨匠・溝口健二監督の無声映画時代の代表作をハルキさんの語りと新垣さんのピアノ演奏で上映。哀感たっぷりに明治情緒の中へいざなう。古き良作を堪能してほしい」と来場を呼び掛ける。
16時30分開場、17時開演。上映時間100分。料金は、前売り=2,000円、当日=2,500円。全席指定。前売り券は同館窓口で販売。メール、ファクス(049-223-0733)でも受け付ける。前売り券が完売の場合、当日券は販売しない。11月3日販売開始。