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川越・一番街に1年後の自分宛てに手紙を送れる体験型文具店「時越郵便」

(右から)時越郵便の「使用人」(スタッフ)の村松さん、滝澤さん

(右から)時越郵便の「使用人」(スタッフ)の村松さん、滝澤さん

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 1年後の自分宛てに手紙を送る体験などができる文具店「時越(ときごえ)郵便」(川越市幸町)が川越観光の中心地である一番街にオープンして、6月14日で1カ月がたった。

川越・一番街に1年後の自分宛てに手紙を送れる体験型文具店「時越郵便」

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 同店は、店内のテーブル席やカウンター席で、ガラスペンや万年筆で手紙を書いたり、シーリングワックスで便箋に封蝋したり、昔ながらの手書きの手紙制作体験ができる。

 「手紙のタイムカプセル」(2,420円)は、1年後の自分宛てに手紙を書くプラン。書き終えた手紙を店内のどこかに隠されたポストへ投函(とうかん)すると1年後に届き、「まるで時を超えたような体験ができる」という。

他に、大切な人へオリジナルの手紙が書ける「手紙のオリジナルギフト」(1,980円)も用意する。同店の「いつも不在の店主」に、人に言えないけれど話したい事や相談事を書いて入り口の金色のポストに投函すると返事が届く「主人のおたより」(2,420円)のサービスもある。店内の壁一面に設置する郵便棚のオーナーになると、自分のお気に入りの本、文具、大切なものをディスプレーできる。手紙をテーマにして「ノスタルジーで不思議な体験ができる」という。

 同店には、セルフ写真館「時越セルフ写真館 by COYA」も併設。カメラマンはおらず、本格的な機材を使って自分で好きにシャッターを押せる。撮影した写真はレタッチ後、すぐに全データを受け取れる。撮影特典として、時越郵便のサービスが500円引きになり、撮影した写真をすぐポストカードに印刷し、手紙として投函することもできる。

 同店の使用人ことスタッフの滝澤さんは「もともと読書好きの店主が、東野圭吾さんの『ナミヤ雑貨店の奇蹟』や喜多川泰さんの『株式会社タイムカプセル社~十年前からやってきた使者』の影響を受けて、このサービスを思いついた」と話す。「2桁の数字と2桁の数字のかけ算は、暗算ではすぐに答えが出なくても紙に書けばすぐ解ける。それと同じで、頭の中だけでは分からないことも、紙に書くことで分かることがたくさんある。心は見えないものだからこそ、見えるように紙に書くことが大切」と続ける。

 退店時には、店内のどこかに隠されたポストの部屋を通り、手紙を投函して帰るシステム。ポストは1951(昭和26)年製のアンティーク。壁紙などの内装も、築60年以上のビルの昔のままの姿をそのまま利用して、その部屋だけ「時が止まったような」空間を演出する。

 村松さんは「営業時間も長めに設定しているので、川越観光で疲れた方にもゆったり過ごしてほしい」と呼びかける。「川越は都心から近いこともあり、日中だけの日帰り観光で利用する人が多いが、できれば夜の川越まで楽しんでほしいというのが川越全体の観光業の目標。夜までゆっくり楽しんでもらうための一助となれたら」とも。滝澤さんは「忙しい日々を送っている皆さんが川越に来て、頭の中を整理し、自分と向き合う時間を作っていただけるよう、ゆったりとした空間と時間を提供していきたい」と話す。「一度限りではなく、何度でも川越に戻ってきてもらえる思い出のきっかけになれたら」とも。

 営業時間は10時30分~18時(最終受付は17時30分)。時越セルフ写真館はオープン記念価格で10分間撮り放題1,100円。郵便棚のオーナーは数量限定で、1カ月3万9,600円。

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