埼玉県赤十字血液センター(さいたま市見沼区)が1月20日、全国初となるインスタグラムを活用した献血セミナーを川越クレアモール献血ルーム(川越市脇田町)で開催した。
現在、献血を取り巻く環境は好ましい状況にはなく、特に若い世代の献血への理解と協力が不可欠となっている。継続的に献血の必要性や輸血経験者の声などを発信し、献血への意識向上に向け積極的に活動している。
今回はその取り組みの一環で、「彩の国けんけつ大使」としても活動しており、過去に白血病の治療で輸血経験のある友寄蓮さんと、家族が輸血経験者である「にゃんた ぶぅたくまん」(和田琢磨さん)の2人を招きイベントを企画。インスタライブは2部に分けて配信し、それぞれ94人、139人が視聴した。
同イベントを担当した埼玉県赤十字血液センター総務課の武井カンナさんは「若年層の方に聞いてほしいと考え、インスタグラムを活用して開くことにした。この企画を通して、少しでも多くの方に献血について考えてもらうきっかけになれば」と期待を込める。
友寄さんは「私は白血病での闘病中、100回以上の輸血に命を救われた。献血は個人の判断に委ねられ、他者から強制されるものではない。体質や状況によっては献血できない人や献血ができない時もある。決して献血をすることが善で、献血しないのが悪であるということはない」と前置きをしつつ「私が過去そうであったように、病気の治療や手術などで輸血や血漿分画(けっしょうぶんかく)製剤といった薬を必要としている患者がいて、現代医療は皆さんの善意の献血で支えられていることを多くの方に知ってほしい。このイベントが誰かの明日へつながるきっかけになれば」と話した。