宿泊施設、託児施設、カフェやサロンを併設する古民家の複合型施設「結家(むすびや)」(川越市石原町1)がオープンして、12月11日で1カ月がたった。
「ママの『すみません』がゼロの場所」をコンセプトに、11月11日にオープンした同施設。小さな子ども連れの人が気兼ねなくくつろげる空間を目指して、一時預かりの託児所を併設。一棟貸しの宿泊施設として利用できる他、2階のサロンスペースでは、日替わりで出張出店するヨガや整体、ネイルやベビーマッサージなどのサービスも受けられるようにする。1階のカフェスペースでは、子どもと一緒でも口に運びやすい小ぶりのおむすび2個、具だくさんのみそ汁、本日のおかず2品、鶏胸肉の総菜をセットにした「おむすびプレート」(1,100円)や、塩むすび、おかず、ポタージュをセットにした「お子さまセット」(500円)など、「安心安全」をテーマに、こうじと発酵を取り入れたメニューを用意。子どもを託児サービスに預けて大人だけでゆっくり食事することも、キッズスペースで子どもと一緒に食事をすることもできるのが特徴だという。
代表の大室愛さんは自身の出産と育児経験から、「小さな子どもを連れていることで、我慢や遠慮をして自分に戻れる時間や空間がないことに疑問を抱いた。子どもがいても周囲に気兼ねなく、自分の時間を過ごす場所を作りたかった」と話す。「子連れの女性に優しい施設がテーマではあるが、最終的に目指すのは、育児中の人だけでなく、子育てが落ち着いた人も、子どもに癒やされながら過ごせる温かい空間」と続ける。
これまでに、託児サービスに子どもを預けてサロンでのサービスを利用した人は、リピーターも多いという。「託児スペースが同じ施設内なので、声の聞こえる距離に安心感があるという声も多い。最初は子どもの声に気が散ってしまう人も多いのではと不安もあったが、逆に声でお子さんの様子を知ることができるのが良いよう」と大室さんはママたちからの良い反響に笑顔を見せる。子育てが落ち着いた女性からは「私の子育て中にこんな施設が欲しいと思っていた。理想の施設」と賞賛の意見をもらったという。「子育てを担うママたちが望んでいた形なんだ、と自信につながった」と話す。
「現在は施設内利用時の託児のみだが、今後は短時間の外出時にも利用できるようにするなど、さらなるサービスの向上を計画している」と大室さん。「子連れの人に限らず、多くの人に愛され、くつろげる施設を目指していきたい」とも。
カフェとサロンの営業時間は11時~16時。日曜定休。