川越市内の農家、飲食店、菓子店、雑貨店など100店が出店する「くらしをいろどるFarmer’s Market(ファーマーズマーケット)」が12月3日、ウエスタ川越交流広場とウニクス川越にぎわい広場(川越市新宿町1)で開催され、大勢の人でにぎわった。
2023年12月開催 「くらしをいろどるファーマーズマーケット」の様子
風もなく暖かな冬晴れの日曜日、イベント目当てに朝から大勢が会場に詰めかけた。主催する「川越Farmer’s Market」イベント担当の石川さんによると、公式に「来場者1万8000人」を記録し、コロナ禍前の1万7000人を更新して過去最多という。「規模、来場者数共に過去最大のイベントになった」と胸を張る。
当日は会場を、農家、雑貨、ワークショップ、フード&ドリンク、「小江戸川越お菓子マルシェ」の5つのエリアに分け、座って飲食できるスペースも数カ所に設けた。入り口で会場マップを配布し、店頭にマップ記載の番号と店名を掲出して、目当ての店を見つけやすくした。地元産の農作物や、地元食材を使った菓子、フードメニューを扱う店は早い時間から混雑し、昼頃には一部商品が売り切れたり、ほぼ完売したりする店も見られた。
初出店した店のスタッフは、「想像以上の来場者にバタバタしたところもあったが、今後に生かしたい」(いなぽこファーム)、「栽培している有機野菜に、多くの人に興味を持ってもらえてうれしかった」(コローロファーム)、「客として子連れで遊びに来た店のスタッフが、とても楽しんでいた。パンの売れ行きも過去最高で、たくさん作った甲斐(かい)があった」(パン処おひさま)、「これまで客として来ていたイベントに自分たちが出店するとは夢にも思っていなかった。大勢の人に店のことを知ってもらえて良かった」(ANO Kitchen)と、それぞれ振り返る。
雑貨店やワークショップは終日、人の流れが途切れず続いた。安産を願っておなかにペイントを施す「マタニティーペイント&フォト」や新生児写真「ニューボーンフォト」を手がける「Atelier和nagomi」は、クリスマスをテーマにしたフェースペイントを実施。母子で三芳町から来た2歳の廣瀧未凪(ひろたき・みな)ちゃんは、頬にプリンセスの絵を描いてもらって笑顔を見せていた。
石川さんは「多くの人が関わり半年かけて準備したイベントが、無事に開催できてホッとしている。このイベントは本当に特別で、ここまで時間と手間をかけるものは、ほかにはない。これだけの規模で大きなトラブルもなく安全に開催できたのは、これまで何度も改善を重ねてきたたまもの。市民はもちろん、市外から来る人にも楽しめる『川越の魅力を1カ所で体験できる』唯一無二のイベント。今後はさらに、さまざまな地域から来てもらえるように発信していきたい」と意欲を見せる。