「第1回 コエド芋パーク」が2月11日・12日、川越の蓮馨寺(川越市連雀町)で開かれ、サツマイモ好きな人々や参拝客、観光に訪れた人などでにぎわった。
前日の降雪で積もった雪がまだ残る週末、蔵の街の中心にある同寺を大勢の人が訪れた。金曜と打って変わって穏やかに晴れて気温が上がり、朝から会場の入り口に列を作った来場者が、スタッフによる検温と手指の消毒後に入場。配布されたチラシを参考に見て回り、目当ての店の前に並んだ。
「駅のポスターを見て、このイベントを目当てに来た」という狭山市在住の原島さん母娘は「OIMOcafe(おいもカフェ)」で大きな焼き芋を購入。アルミホイルに包まれた濃い黄金色の焼き芋を箸で割り、一口食べて「ほくほく系よりもしっとりしたものが好きなので、これは大当たり」と笑顔を見せていた。
無農薬・無化成肥料・無除草剤にこだわる「アベチャンファーム」は宇都宮から出店。焼き芋や真空状態で冷やした「冷やし焼き芋」、サツマイモをスライスした「平干し」と丸ごと干した「丸干し」の干し芋を販売した。丸干しの干し芋を串に刺してその場で炙(あぶ)った「あぶり干し芋」も注目を集めた。
同イベントを企画したJTB川越支店営業課グループリーダーの吉田修さんは「前日に大雪の中で雪かきをしているときはどうなることかと思ったが、出店者をはじめとする皆さまの協力で、来場者数1万人以上と予想を大きく上回った。会場で多くの方に、『紅赤(べにあか)』をはじめとしたサツマイモの魅力を味わっていただけたと思う。冬の川越の地域活性化という意味でも貢献できたのでは」と振り返る。
「貴重な品種『紅赤(べにあか)』の魅力を世に伝えるためサツマイモイベントを川越で開きたい」と吉田さんに相談した「川越開運堂」の営業部長、森貴史さんは「サツマイモは収穫してから1カ月以上熟成させることで甘くおいしくなる。今のサツマイモが一番おいしくて、サツマイモのイベント開催にも最適な時季」と話す。
吉田さんは「出店者からも『予想以上の来場者数だった』という声が多かった。アンケートの結果を踏まえて次回開催につなげていきたい。冬の川越を代表するイベントとして成長できれば」と意欲を見せた。