ウニクス川越(川越市新富町)で3月13日、「茶」をテーマにした「河越お茶日和」と「和」をテーマにした「和くわく市」が同時に開かれ、大勢の人が川越の和文化に触れ、食事や買い物、体験などを楽しんだ。
日中の最高気温が20度を超え、初夏のような陽気の日曜日、まん延防止等重点措置の延長により、久しぶりに野外イベントが開かれた。主催する「川越Farmer’s Market」イベント担当の石川さんは「川越で『和』をテーマにしたイベントは今回が初めて。予想を上回る来場者は年代も幅広く、老若男女を問わず楽しんでいる様子が新鮮だった。開催してみて、川越で和のイベントはこんなに反響があるのかと驚くとともに、今後も継続し発展させていかなければならないとも実感した」と話す。
「飲食の出店では、茶葉を使った弁当や菓子、飲み物など、各出店者がテーマに合わせて考案した特別メニューが好評だった。真っ先に茶葉を使った商品を購入している来場者も多く見られ、イベントの趣旨が伝わっていることを感じた」とも。
会場には飲食店のほか、アンティーク着物、リサイクル着物、ハンドメードの和雑貨、陶器、水引など30以上の「和」に関する物販ブースが並び、多くの人でにぎわった。青空の下、最明寺(小ケ谷町)の千田明寛副住職の指導による座禅体験や、広場の一角に設置された畳に座って茶を楽しむ「野だて」、日本茶インストラクターによる「お茶のいれ方教室」など、その場で気軽に参加できる体験型のブースにも絶えず人が集まった。特設ステージでは華道ライブパフォーマンスや着物ファッションショー、着物を着て演奏する和風ストリートピアノなど、さまざまな催し物が一日を通じて行われた。
石川さんは「これまでいろいろなジャンルのイベントが開催されていたにもかかわらず、川越らしい『和』や『茶』に関するものがないのが寂しいという声は、よく耳にしていた。『それならばやるしかない』と新たに立ち上げたのが今回のイベント。こちらの予想をはるかに超える盛況ぶりで、可能性を大いに感じた。『川越と言えば』と代名詞になるようなイベントになるよう、今後発展させたい。次回は6月12日、規模を拡大して開催を予定しているので、ぜひ期待してほしい」と意欲を見せる。