川越市制100周年記念で来年1月22日、ピアノデュオコンサートが川越南文化会館ジョイフル（川越市今福）で開催される。

　同コンサートは、地域の人にクラシック音楽の楽しさとジョイフルという文化施設があることを知ってほしいと公益財団法人川越市施設管理公社が企画した。今回は、一般財団法人地域創造の公共ホール音楽活性化事業を活用して開催。川越南文化会館の武田里美さんは「国際的にも評価を得ている実力派ピアニスト、高橋ドレミさんと實川風（じつかわかおる）さんのデュオはジョイフルのポテンシャルを引き出してくれるアーティストだと思い、出演を依頼した」と話す。

　高橋さんは、日本を代表する作曲家、故・冨田勲や世界的トランペッターのアンドレ・アンリさんらが「絶大な信頼を寄せる」というスペシャリスト。實川さんは、ロン・ティボー国際コンクールでの入賞、カラーリョ国際コンクール第1位（イタリア）などを経て各地で活躍する人気ピアニスト。「『楽しいだけじゃ始まらない、楽しいだけでは終わらせない』という2人の自らの演奏に対する姿勢を表現した言葉からもジョイフルにふさわしいアーティスト」と武田さん。今回はコンサートに加えて地域交流も行う。武田さんは「川越の皆さんに『ジョイフル（楽しい）だけじゃ始まらない、ジョイフルだけでは終わらせない』充実した時間と体験をお届けできる」と話す。

　ピアノデュオは緻密なアンサンブルと高度な役割分担が奏者に求められる。同コンサートでは4手・20指が2台のグランドピアノ、176の鍵盤を縦横無尽に駆け巡り、耳だけでなく目でも楽しむことができるという。武田さんは「アーティスト2人の和気あいあいとしたトークも魅力的でコンサートが初めての方もクラシックファンの方も楽しめる内容。今回のコンサートをきっかけに地域の方に素晴らしい音楽を劇場で一緒に共有する楽しさを感じていただければ。そして音楽と劇場を気軽に楽しむファンが増えてほしい」と期待を込める。

　今回の企画は本来、昨年度に行う予定だったが、コロナ禍で今年度に延期。その結果、川越市制100周年のアニバーサリーイヤーと重なり、公演内容も川越だけのスペシャルプログラムとして、エリック・サティ「風変わりな美女」(ピアノ4手版・1922年出版)を演奏する。武田さんは「素晴らしいアーティスト2人によるピアノの音色に乗せて、川越の文化、過去・現在・未来に思いをはせる時間をお楽しみいただければ」と来場を呼び掛ける。

　13時30分開場、14時開演。チケットは全席自由で、一般＝1,500円、小学生以下＝500円（3歳以上入場可）。チケットは、川越市やまぶき会館、川越西文化会館メルト、川越南文化会館ジョイフルで扱う。