昨年はコロナ禍で縮小して開催した「川越コーヒーフェスティバル」が、今年は通常の規模に戻し12月11日・12日の2日間、蓮馨寺(川越市連雀町7)で開催される。
同フェスは「川越の街にコーヒーで新しい風を運びたい、コーヒーの香りあふれる街にしたい」という思いと、「コーヒーを通してさまざまなクロスカルチャーを実現したい」という目的で2017(平成29)年に開催されてから今年で5周年を迎える。今年のテーマは「あなたの心をともすコーヒー」で、「ようやく明るい方向が見えてきた今、新しいステージに向けての第一歩を踏み出してほしい」と実行委員会の高綱さんは話す。
同イベントは、全国の有名店が川越に一堂に集まり、それぞれの個性あふれる店の味を楽しめるイベント。今年は東京・蔵前で行列の絶えない海外でも人気のショップ「リーブスコーヒー」、元俳優の坂口憲二さんがオーナーの「ライジングサンコーヒー」、モデルのヴォーンさんが店主の「マイアマイア」、日本代表としてコーヒーの競技会に出場し、先月世界で準優勝に輝いた畠山大輝さんのロースター「ビスポークコーヒーロースターズ」などの話題店も集結。飲み比べチケットを購入すると、気になる店のコーヒーを少しずつテイスティングできる。フードは、鎌倉の本格麻婆豆腐「かかん」、恵比寿の「バーガーマニア」のほか、地元川越の人気店「カフェオーマチ」や「フィーコ」、今年8月に川越にオープンした話題店「カフェパトリシア」のあんこスイーツなどがそろう。
コーヒーについて学べるのも同イベントの魅力。今年もコーヒーインストラクター3級検定や、例年にはなかった新しい試みとして利きコーヒークイズ大会を行う。利きコーヒーは、3つのカップから1つだけ違ったコーヒーを探すクイズで、先月行われたジャパンカップテイスターズチャンピオンシップで優秀な成績を収めた競技者が自ら出題問題を作るもので、一般の人が世界レベルの利きコーヒーを体験できる機会となる。高綱さんは「ゲーム感覚で学びを取り入れることによって、一般のコーヒー好きな人がコーヒーの競技会などを身近に感じて、コーヒーの幅広さを感じてもらえたら」と話す。
当日は音楽ライブも同時に開催され、奇妙礼太郎や蔡忠浩(bonobos)など、6人のアーティストのライブがコーヒーを飲みながら楽しめる。高綱さんは「ここ2年間、外にも出ることができず、ライフスタイルが一変して辛く大変な時期が長かった人が多かったと思う。今回は何よりも、もう一度外に出て、いい空気を吸って、少しずつ人に触れ合って、心が温まる機会を一つでも作れればと思って開催を決めた。人と触れ合う、おいしいものを味わう、いい音楽に触れることはやっぱり最高だなと思ってもらえたら。それを明日からの糧にしてほしい」と来場を呼び掛ける。
開催時間は両日共、10時~16時30分。入場無料。記念のミニマグ付き飲み比べチケット4杯分1,750円。チケット4杯分前売り1,100円、当日1,200円。利きコーヒークイズは参加費1,100円。