川越で熱い思いをもって活躍する女性にスポットライトを当てる「川越の輝く女性特集」。第1回は、小江戸川越観光親善大使で、ARIYAコーポレーション代表社員のヴェソラウスキー阿里耶さん。イベントの司会や川越の観光ガイドとして活躍する傍ら、川越を盛り上げる企画を計画・実行。川越を世界に誇る観光地にするべく活動している。
ヴェソラウスキーさんは川越出身。星野高校を卒業後、日本女子体育短期大学舞踊専攻へ進学。卒業後はサザンオールスターズのバックダンサーなどの芸能活動を続けていた。川越のB級グルメ・太麺焼きそばのテーマ曲「川越名物太麺やきそば」を制作したことがきっかけとなり、太麺焼きそば店「まことや」(川越市連雀町)の家族と出会った。まことやとの縁が、川越のイベントの司会や観光親善大使などの活動につながり、川越のケーブルテレビのリポーターも務めるようになる。商店街の人たちともつながりができ、川越の人たちの熱い思いや心意気、人柄に触れる中で、「私も街の役に立ちたい」と思うようになったという。
川越のために何ができるかを模索する中、都内で5軒のホテルを展開する「サクラホテル」が企画した川越ツアーに同行。海外からの観光客に必要な外国語の説明が、川越には圧倒的に足りないことに気付かされたという。その後、店舗などに取材しながら価値をわかりやすく伝える外国人向けのガイドを行うようになった。さらに、ガイド活動を通じてリアルな外国人の反応や感想を踏まえ、日本=和食、すしという概念を捨て、海外から見た「旬」の日本に焦点を合わせながら、川越文化を楽しめる「川越醤油(しょうゆ)ラーメンツアー」「座禅体験ツアー」などの外国人向けツアーをゼロから企画していった。
「川越の人たちは皆それぞれで頑張っているが、もっと人と人、異業種間、同業他社が、ビジネスを超えたつながりを持つことで成長し合える」と話すヴェソラウスキーさん。「川越は、日光、鎌倉といった他の観光名所に負けないコンテンツやポテンシャルがある。日本を代表する観光地にしたい」と思いを語る。
「共存共栄」
川越の人たちは「自分がもうかりたいというよりは、街の人やお客さんを喜ばせたい」という心意気が強いと感じているという。「困っている人や、もっとこうだったらいいなと思う人のために動けば、必然と自分のやるべきことや居場所が見えてくる。ノープランから始まっても、支え合いの軸から、いろいろなことにつながっていく」とも。
現在、ヴェソラウスキーさんが計画し、川越プリンスホテル、川越氷川神社、養寿院と連携した宿泊ツアー「神社お寺体験ツアー」を開催中。神社にも寺にも満遍なく参拝する日本人の「寛容な国民性」を感じることができるツアー。「今後は社会派のツアーを計画したい」とも話すヴェソラウスキーさん。「川越の良さを世界に発信しながら、川越をより良くしていきたい」と意気込みを見せる。これからもさまざまな企画を立てていく予定で、「古くからのものも新しいものも、どちらも楽しめる川越の魅力をクリエートしながら紹介していきたい」と話す。