提供:関口歯科 制作:川越経済新聞
「自由診療」という言葉をご存知でしょうか。自由診療とは、公的な医療保険が適用されない医療技術や薬剤による治療のことで、医療費は全額自己負担となります。日本では国民皆保険制度によって、当たり前のように自己負担が1~3割の「保険診療」を受けられる中、あえて「自由診療」というスタイルを選択された関口歯科の関口寛之院長に、その理由を伺いました。
関口歯科の外観。木の温もりが感じられる優しい外観です。
以前は保険診療を行っていたという同院ですが、昨年から自由診療に転換。なぜ自由診療を選択したのか、理由が気になります。まずは、保険診療と自由診療それぞれのメリットとデメリットについて教えていただきました。
「保険診療のメリットは、自己負担が少なく治療を受けられることがまず一番です。ただ、デメリットとして保険適用内の治療は制限があり、できる治療が限られてしまうという側面もあります」(関口院長)。
歯科治療もどんどん新しい技術が出てきているのですが、保険適用の範囲から外れてしまうものもあるそう。
「学ぶほど、自分の知る理想治療と保健制度のギャップに苦しみます。治す技術を手に入れても、制度の壁が邪魔をして患者様を救うことが出来ないジレンマがありました」(関口院長)。
なるほど。では、一部は保険診療、一部の高度な治療は自由診療で、ということはできないんでしょうか。
「保険で認められている治療法と保険で認められていない治療法を併用することを『混合診療』と言って、日本の法律では原則禁止されています」(関口院長)。
そのような法律があったのですね。そういえば、セラミックの歯や詰め物は保険が使えなかったような気がしますが。
「そうですね、一部、保険診療との併用が認められている治療もあります。例えば歯科治療では差し歯や詰め物の金合金等が当てはまります。入院時の上乗せベッド料や個室料金などもそうですね」(関口院長)。
「医科とは違い、歯科保険診療の点数はとても低く抑えられているので、一日に多くの患者様を診なければ、経営が成り立たない状況にあります。結果的に一人にかけられる時間は少なくなってしまいます。多くの良識ある歯科医師がこの現状に苦しんでいます」(関口院長)。
そういえば、どの歯科医院も混んでいるようなイメージがありますね。
「もちろん、保険診療を否定するわけではなく、セーフティーネットの役割としては必要だと思います。ただ、難しい根の治療や歯周病が進行した人、口腔内に大きなトラブルを抱えていて複雑な治療を必要とする人、こだわりのある人に寄り添えないことにずっと悩んでいました」(関口院長)。
口腔内のトラブルで本当に困っている人にゆっくり向き合いたいという思いから、自由診療というスタイルを選択したのですね。そこに、関口院長の強い思いと信念が感じられます。
保険診療のメリットは、自己負担が少なく治療が受けられること、デメリットは、保険適用の範囲の治療では改善しない人、満足できない人が十分な治療を受けられないことでした。既にお話の中でも出てきていましたが、自由診療のメリットとデメリットはその逆になりそうですね。
「はい、そうですね。デメリットは、保険適用ではないので自己負担額が多いという点です。メリットは、とにかく丁寧で妥協のない治療が受けられるということです。多くの歯科疾患はしっかりとした治療を行えば改善していきます。また、より良い治療を望む方には、保険診療のルールに縛られることのない、その方に合ったオーダーメイドの医療を受けることが出来ます」(関口院長)。
さらに「当院では、一人ひとりにカウンセリングの段階から時間をかけて徹底的に向き合います。1日に対応する人数を6人までに決めているので、診察の待ち時間はありません。治療器具、診療台の滅菌・消毒も患者様毎にしっかり時間を取れます。自由診療というスタイルを取ったからできるサービスだと言えます」(関口院長)。
マイクロスコープを使用した精密歯科治療
関口歯科での診察の流れを教えてもらいました。
「患者様の現在の悩みやお困りごと、今までの治療歴についてお聞かせいただきます。全て今後の治療の参考になりますので、どんな些細なことでも構いませんので遠慮なくお話し下さい。口腔内検査とレントゲン撮影を行い、現状をご説明いたします」(関口院長)。
1時間という長めのインタビュー。歯医者さんでこんなにゆっくりとお話しする機会はなかなかないですね。
「歯科疾患は生活習慣病なので、その原因を探る問診はとても大切です。初回は患者様も緊張してしまうので、ゆっくり時間をかけてこれまで受けた治療や経緯、当院に何を望むのかをお聞きします。また、当日に全てをお話できないことが不安な患者様には、伝えたい内容を紙に書いてご持参いただくこともあります。今後治療を進めていく上での不安点などもお伺いさせて頂きます」(関口院長)。
なるほど、その人の仕事や家族構成、性格なども食生活や生活習慣に関係してくるもので、そのような部分からも治療やケアの方針を探っていくということなんですね。時間をかけてゆっくりお話を聞く理由がわかりました。
「CT、唾液検査、歯周病菌検査、咬合診査、各種レントゲン撮影、写真撮影など保険診療では出来ない様々な検査を行います。検査項目が多いため、全体で3時間の検査時間をいただきます」(関口院長)。
「人間ドック」は巷で良く聞きますが、「歯科ドック」はあまり聞きませんね。よく考えてみたら、人間ドックや健康診断には、口腔内の検査項目はありませんね。ここまで詳しく口腔内を調べた経験は無いので、驚きました。
「検査結果を写真や歯型模型、参考書籍を用いて分かりやすくご説明致します。歯科疾患は細菌感染症です。穴が空いたから詰めるという単純なものではなく、何故こうなったのか、どのような対処方法があるのかを、病因論(病気の原因=病因を究明すること)を交えてしっかりお伝えします。大切なことは患者様に治療に参加していただくことです。昔ながらの、説明も無く口を開けていれば治る、という歯科治療は行いません。検査結果を一緒に見ていただきながら、治療計画を立てていきます。健康観を高めていただく大切な時間です」(関口院長)。
確かに、原因がわかればその原因となった行動や習慣を変えていけるように意識も変わりそうですね。
「治療計画詳細と費用のご説明をいたします。患者様からお聞きしたご要望を最大限取り入れた内容になっています。歯科医師の押し付けた治療計画に患者様は心から付いてきてはくれません。あくまで患者様ご自身の問題を、ご本人の意思で決めていただく。そのサポートを全力でさせていただきます。内容と期間と費用が決まれば、安心して治療を受けることが出来ると思います」(関口院長)。
患者様の意思を尊重した治療内容になれば、積極的に治療に参加してくれそうですね。
「本格的な治療を行う前に口腔内の衛生環境を良くしていきます。歯科衛生士が歯周病や虫歯の原因とセルフケアのポイントを詳しくお話いたします。その後、バイオフィルム(細菌叢(さいきんそう))や歯石を除去して綺麗なお口の状況にしてから治療を開始します。予防なき歯科治療は無意味と考えます。
治療は60分~120分のお時間を頂戴して丁寧に行います。保険治療のような時間に追われた診療は行いません。
私には20年以上研鑽し続けた知識と技術があります。歯周病、入れ歯治療から審美歯科、顕微鏡を使用した精密歯科治療まで幅広く対応しております。インプラントの難症例などは、提携している専門医の先生が当院で施術致します。ご不安な点などがあればいつでもご相談ください」(関口院長)。
「60~90分かけて丁寧に施術致します。清掃にはプロフィラキシスマスターというスイス製の器械を使用しています。殺菌力と甘みのあるパウダースプレーで歯の汚れを隅々まで除去します。もちろん歯石も綺麗に落とします。必要に応じて、レントゲン撮影や歯肉の検査、口腔がん検査も行っています。ほとんどの方が、3ヶ月に1回か、半年に1回程度で来院いただいています」(関口院長)。
なるほど、全体を通してじっくり時間をかけていただける流れですね。かなり手厚い内容です。
「時間と費用はかかりますが、制約のある保険診療とは違い、あらゆる部分でベストを尽くすことができます」(関口院長)。
受付で笑顔で出迎えてくださった中島さん。
「歯科治療で一番大事なのは患者様の『健康観』を高めることです。患者様ご自身の治す気持ちが、見違えるように口腔内を良くしていきます。その気付きは何より価値のあるものだと思います。また、費用をかけて治療を受けた被せ物や義歯は、皆様大切にメンテナンスして使われています。結果、患者様のクオリティオブライフ(生活の質)は高くなると考えています。健康観が低いまま生涯に渡って治療を繰り返していく。果たしてどちらが良いのでしょうか」(関口院長)。
子供達と話すことが大好きという関口院長
最後に、患者様へメッセージをお願いします。
「今まで保険診療を受けてきて満足されなかった方、歯に大きなトラブルを抱えて困っている方、そんな患者様を救う為に日々努力を重ねてきました。1本の歯から口腔内全体の悩みまで、お気軽にご相談ください。最善を尽くすことをお約束致します」
自由診療というスタイルを選択した関口院長のお話を伺い、口腔内に大きな不安とトラブルを抱えて本当に困っている人へ寄り添う姿勢や気持ちが伝わってきました。自分自身も、ついつい歯の健康に無頓着になりがちですが、歯の健康も体の健康も、生きていく上でどちらも変わらずに守っていかなければならないもの。意識を変えていかなければ、と気持ちを新たにしながらも、一度じっくり口腔内を隅々までをみてもらいたいなと感じました。口腔内のトラブルで不安を抱えている方は、一度関口歯科で相談してみてはいかがでしょうか。
※トップ写真(左から、歯科助手の矢部さん、関口院長、歯科助手の中島さん)
関口歯科
〒350-1123
埼玉県川越市脇田本町4-21
049-243-1464
診療時間 9:30~13:00 / 14:30~18:00
休診日 木曜・日曜・祝日