ウェスタ川越(川越市新宿町1)で8月28日、クラリネット奏者の飯塚健太さんによるコンサートプロジェクト「健太の部屋」が開催された。
飯塚さんは中学生のときにクラリネットを始め、昭和音楽大学卒業後に渡仏。パリのスコラ・カントルム音楽院で研さんを積み、帰国後はフリーランス奏者としてオーケストラ、吹奏楽など演奏活動するほか、後進の指導にも当たっている。「健太の部屋」は今年4月に始まったプロジェクトで、子どもから大人までを対象としたコンサート。都内に比べて定期的に行われているコンサートが少なく、気軽に聴きに行けないという現状に、もっと多くの人に生の音楽を届けたいという思いで企画したという。
コンセプトは「身近に楽しめるコンサートを」で、誰でも分かりやすく楽しめるレクチャーコンサートとなっている。クラシック音楽を身近に感じられる耳なじみのある曲を半数入れたり、曲や楽器のレクチャーを行ったりと、作曲者や背景、楽器の特徴や奏法なども紹介。毎回編成を変えてゲストを呼ぶことで「いつでも新鮮に楽しめる内容」にしている。
今回は全5回のコンサートの3回目として、チェロ奏者の木下通子さんとピアノ奏者の荒川智美さんをゲストに「情熱大陸」から、サンサーンスの「白鳥」、ブラームスの「クラリネット三重奏」まで、分かりやすいレクチャーを交えながら行った。
飯塚さんは「『健太の部屋』プロジェクトは第5回で終わりの予定だったが、素晴らしい共演者とコンサートをする度に、まだまだ聴いてもらいたい曲や編成がある。うれしいことにお客さまから続けてほしいという声も頂いているので、今後も可能な限り続けていけたら。クラシック音楽になじみのない方でも楽しめる内容となっているので、ぜひ一度聴きに来てもらいたい」と話す。