見る・遊ぶ 学ぶ・知る

川越・アリスの牧場の競技馬「ハバネラ」の命を支える CFで支援呼び掛け

乗馬クラブ「アリスの牧場」の競技馬ハバネラ

乗馬クラブ「アリスの牧場」の競技馬ハバネラ

  • 58

  •  

 川越の乗馬クラブ「アリスの牧場」(川越市的場)が、骨折後の馬が走れなくても客を楽しませられるようにプログラムを作り、特別な治療とトレーニングする費用をクラウドファンディングで募っている。

アリスの牧場

[広告]

 同牧場所属の「ハバネラ」は、黒く大きな馬体で目立ち穏やかで落ち着いた性格のため、競技馬としても乗用馬としても人気だったが、2年ほど前練習中に左足の第二指骨を骨折。最善の治療を行い、経過を見ていたが、診断は「もう走れるようにはならない」というものだった。それでも命を守りたい、苦痛の無い状態をキープしたいという思いで治療を続けてきた。代表の山口八重子さんは「我々ができるのは最大限の愛情でハバネラの幸せをサポートすること。小さなクラブだからこそできるきめ細やかな対応があるのでは」と話す。

 馬の骨折は致命的なものだが、「安楽死以外の選択」ができた背景には、幸いすぐに寝たきりになるような箇所での骨折で無かったことやハバネラの頑張り、性格の良さが大きく関わっているという。しかし競技馬に戻れないなら今後どうしたらいいのか答えが出ないまま、毎月の治療費などの出費は不可欠で、経済的にも行き詰まってきていた。

 山口さんは「先日、獣医の許可を得て2年ぶりに『常歩(なみあし)』だけのプログラムをやってみたところ、その時のハバネラの瞳は人を乗せる喜びにあふれて輝いていた。悩み葛藤しつつ治療を続けてきたが、久しぶりに生き生きとした表情を見せてくれたことに心から感動し、『ハバネラが活躍できる場所を作ろう』と決意したのがプロジェクトを立ち上げたきっかけ」と話す。

 同プロジェクトでは、ハバネラに必要な1年間の経費(装蹄費、獣医費、餌代等、レントゲン等特殊治療)を支援してもらい、運営環境を整え、ハバネラ自身が自分を養えるような状態を作り上げることの実現を目指す。ハバネラのために「なみあしクラブ」という会員クラスも新設した。

 山口さんは「骨折した馬のために『常歩』だけの乗馬プログラムを作り、なおかつお客さまに楽しんでいただき、そのお金を馬自身が生きていく糧とするという取り組みはほぼ前例がない。手探りで築き上げていく取り組みになる。ハバネラは大きな体だが、とても優しく穏やかで慎ましい性格の子。支援いただける方には、メンバー専用サイトでハバネラの日々の様子をお伝えしたり、お越しいただける方にはぜひ触れあっていただいたりして、どうか一緒にハバネラのこれからの馬生を見守ってもらえたら。皆さまの支援、どうかよろしくお願いします」と呼び掛ける。

 営業時間は、夏季=8時~18時、冬季=9時~17時。月曜定休。クラウドファンディングは8月31日まで。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース