川越市内で10月15日・16日、国指定重要無形民俗文化財「川越まつり」が開かれる。
川越まつりは、江戸の「天下祭」を今に伝える貴重な都市型祭礼として、約360年の歴史を数える。氷川神社(川越市宮下町2)が行う例大祭を根源に、直後に行う「神幸祭」や「山車行事」が呼び物となっている。
精巧な人形を乗せた江戸系川越型山車は、台座の上に二重のあんどんを組み、上部と人形部分がエレベーター式に上下する仕組みとなっている。小江戸蔵造りの街並みを行き交う大小さまざまの山車が競演する。
昼と夜で違う楽しみ方ができるのも同祭の特長。昼には祭りばやし、小江戸小町による手古舞(てこまい)、個性豊かな山車の比較が楽しめる。一方、夜はちょうちんの明かりがともり、幻想的な雰囲気を演出する。
市の担当者は「両日19時~21時ごろに行う『曳(ひ)っかわせ』が見どころ。山車が出合うと、互いに正面を向いておはやしの競演が始まる。周りの引き方衆は激しくちょうちんを乱舞させ、祭りが最高潮に盛り上がる」と話す。
両日ともNPO法人カワゴエ・マス・メディアが祭りの模様をウェブサイトで、16日はJ:COM川越がケーブルテレビで生中継を予定。ソニック(川越市菅原町)は今年からスマホアプリ「川越まつりナビ」で山車の位置情報を伝えるなど、さまざまな媒体で祭りを盛り上げる。