川越を中心とした埼玉県の特産品や商品の企画・販売を手がける「彩いろまち研究所」(川越市新宿町6)が10月17日、川越産の「荒木田土(あらきだつち)」を使ったオリジナルのお守り「川越いろどり守」を発売した。
荒木田土は、昔の荒川が氾濫し流域に堆積していった土。園芸だけでなく、国技館の土俵や野球場のピッチャーマウンドなどにも使われる。滑りにくく粘り強い土質にあやかり、学業・就職・ビジネス・安産成就など、「さまざまな『恵み』を授かるように」という願いを込める。川越で採取された荒木田土が詰まった小瓶と、願い事を記入した同梱の願い事台紙とを、川越の伝統工芸品「川越唐桟」のお守り袋に入れる。加えて、願い事が成就した際に「荒木田土を大地へ返し、『仕合せ(幸せ)』が周りの人へも広がるように」との願いも込めてクローバーの種もセットにする。
荒木田土は南部スポーツ工業(今成1)、お守り袋は呉服笠間(仲町5)、パッケージのお守り名の意匠はバンコドウ(仲町2)が手がけ、願い事台紙には川越在住の漫画家・篠原烏童さんが同品のために描き下ろした川越の鳥「雁(がん)」のイラストを印刷するなど、川越の企業やアーティストの協力で商品化を実現した。
価格は880円。ECサイト「AyairoMarket」で扱う。
篠原さんが描いた雁がツキに向かって羽ばたくイラストがお守り袋に印刷された限定バージョン「川越いろどり守×烏童コラボ」(1,380円)も数量限定で販売する。
同社の植木守泰社長は、この商品が生まれたきっかけについて「川越にはまだまだ知られていない魅力的な資源が豊富にあるので、それらを活用したオリジナル商品を作りたいという思いがきっかけ」と話す。「お守り名や願いごと台紙のデザイン、全て川越の企業や人にご協力いただいた、オール川越のお守り。自分用に、大切な方への贈り物用に、是非手に取っていただきたい」とも。また、今後の活動についても「市内の様々な企業や人と連携することで、地域をさらに盛り上げたい」と意気込みを見せた。