川越市内の店や団体が講師となり、専門知識や情報を無料で受講生に教える川越「まちゼミ」の第15回が2月25日から約1カ月半にわたり開催される。
2003(平成15)年に愛知県岡崎市で始まった「まちゼミ」は全国に広がり、川越では2014(平成26)年に初めて開催された。今年の川越「まちゼミ」の講座は全85講座、延べ68店舗が参加する。今年は、新型コロナウイルス感染症の感染防止対策を徹底して行う。今回のテーマは「交流」。「参加店と参加者との横のつながりを大切にし、交流を通して互いの人となりを知り、信頼関係を築いていく」ことがテーマだという。
前回開催時に、NHKで取り上げられ「反響が大きかった」、美しい歩き方を学べる講座「社交ダンサーとクツ屋のプロが歩き方を伝授」と、川越の街をガイドと一緒に歩き、新しい川越を発見していく講座「歩いて発見!本川越ウオーキング」も開講。アナログゲームやボードゲームを実際に遊んで体験する「川越ボードゲーム倶楽部」の講座「ボードゲームを楽しもう!」もある。「川越紅茶館 coeur a coeur(クーラクー)」(=旧・紅茶浪漫館シマ乃)の「初心者のための紅茶を楽しむ基礎講座」は、紅茶の歴史や製造などについて教えるほか、7種類の紅茶の飲み比べを体験できる。「カワゴエドラムクラブ」の「初心者歓迎!一流ドラムセット独り占め体験」は、本場ドイツのドラムのフルセットを実際に演奏する体験ができる。「文具のキムラヤ」は、万年筆の魅力や使い方を学べる「万年筆でゆとりの時間を!初心者向け講座」を開講する。
今年初参加は、稲刈り後の籾(もみ)に入った黒米を、籾すり体験できる「小江戸南古谷農園」、ゲームを作りながら楽しくプログラミングを学べる「桜英数個別塾」、ムーンストーンを使ってマスクチャーム作りを体験できる「ムーンストーンマリッジ」、子どものランドセルや学校などで使う持ち物を抗菌コーティングできる「アイビス」、ワインを楽しむための基礎を学べる「マツザキ」、親子でミニドローンを飛ばすことができる「ケノンソフト」、親子でアクセサリー作りをしながら性教育について学べる「のあのゆめ」、笑い文字でありがとうを伝える「宮岡久美子」など19講座。前回に引き続き、ツイッターやインスタグラムで、ハッシュタグ「#川越まちゼミレビュコン」を付けて、講座のレビューを投稿するハッシュタグキャンペーンも実施。今回から新たにメールでも講座の感想などを受け付ける。最も優秀な投稿を審査員が選ぶ。
「川越まちゼミの会」の榎並(えなみ)和良会長は「商店街で店を営業する人やこれから新しく店を始める人に、地域と人をつなげるような店づくりをしてほしい。買い物の形は多様だが、街を巡ってさまざまな人と交流する楽しさを知ってほしい。『まちゼミ』を通して地域に貢献していきたい」と話す。
同イベントのリーダーで「川越紅茶館 coeur a coeur(クーラクー)」店主の吉田幸果(ゆきか)さんは「コロナ禍で疲れている人たちに、少しでも心にゆとりを持ってほしい。さまざまな講座がある中で、受講した人が閉塞感から開放されてほしい。参加店も個人で頑張るだけでなく、皆でつながって情報共有しながら頑張りたい」と話す。「川越『まちゼミ』の参加店は、参加者を楽しませたいと意気込んでいる。誰でも気軽に参加してほしい」とも。
参加申し込みは2月18日より、ウェブフォーム、メール、電話などで受け付ける。4月10日まで。