地元・川越のまちづくりに日々地道に取り組むキーパーソンを取材する「川越まちづくり特集」。2回目は、川越を英語と心が通じる街にすることを目指した「英語でニッポンを語ろう! コンテストin 川越」を運営する「英語の通じる街」実行委員会の活動を紹介する。
6月10日に行われる「第2回英語でニッポンを語ろう!コンテストin 川越」。特徴は、よく行われる英語スピーチコンテストとは異なり、寸劇や平安時代の衣装を身にまとってパフォーマンスをするなど表現方法が自由なこと。型にはまらない発表形式で、参加者もコンテストを見る方も、楽しむことができる。昨年の優勝者は「川越の怪談」を英語で発表して会場を沸かせた。
昨年開催された第1回コンテストの入賞者たちは、「川越まつり」に訪れた海外観光客に、市と協力してボランティア英語ガイドを務めた。コンテストの開催だけに終わらず、英語で「おもてなし」ができる人材育成にも同イベントは貢献している。
同コンテストは川越市の複数の異業種の企業経営者がタッグを組み、実行委員会を立ち上げたことに始まる。今回、実行委員会の中心を担う2人に話を聞いた。
実行委員会の会長を務めるイーグルバス株式会社の谷島賢社長は、「いい意味での『利害関係』を持つ経営者同士が力を合わせたからこそ、行動も早くイベントを具現化できたのでは」と語る。「イーグルバスが1992年に川越の観光バスツアーを立ち上げた当初は、『川越は観光地になれない』と言われた。しかし現在は国内だけでなく、海外からも多くの観光客が川越を訪れるようになった。次の段階は川越を国際観光都市として、海外観光客に地域で英語での『おもてなし』ができ、『言葉の壁』を無くすことである。この大会が、そのきっかけになればうれしい」と話す。
そしてもう一人の発起人、英会話教材「スピードラーニング」を販売している株式会社エスプリラインの大谷登社長は「海外で暮らした経験から『日本』や『川越』の良さが分かるようになった」と語る。「地元川越の『絆』、日本人が持つ『親切さ』がいかに大切なものだったかに気付いた。日本という国の素晴らしさを、川越を一つのモデルとして発信していきたい。この大会をきっかけに、川越から世界に羽ばたく人たちが増えれば」と話す。
コンテスト開催に向けてのミーティングは、2社以外にも審査員を務める大学講師や地元議員など約20人近くの実行委員が集まり、夜遅くまで議論が繰り広げられた。国際観光都市化に向けた熱が川越市で高まっている。
開催時間は13時~16時。開催場所はウェスタ川越多目的ホール。観覧申し込みはホームページで受け付ける。