川越市で11月13日、朝鮮通信使を模した多文化共生・国際交流パレード「川越唐人揃(ぞろ)い2016」が開かれる。主催は川越唐人揃いパレード実行委員会。
朝鮮通信使は、江戸時代に国家間の外交や学問、芸術などの文化交流を担っていた使節。当時、江戸から日光の東照宮に向かって「朝鮮通信使行列」が練り歩くと、一目見ようと多くの人が押し寄せた。行列が川越を直接通過することはなかったが、1700年ごろの川越氷川祭礼(川越まつり)で「朝鮮通信使行列」をまねた仮装行列「川越唐人揃い」が行われていた。同イベントは「川越唐人揃い」を現代に復活させたもので、今年で12回目を迎える。
例年、パレードには400人前後が参加。「朝鮮通信使行列」のほかに、韓国・朝鮮の伝統音楽を奏でるパーカッショングループ、タイの舞踊、フィリピンの舞踊、アイヌの踊り、沖縄エイサー、よさこい、世界の民族衣装を着たグループなど、多彩な団体がパフォーマンスを行う。「風の盆」で有名な「おわら盆踊り」グループも参加する。
朝鮮通信使の正使役は、1607年に初めて江戸幕府に来た朝鮮通信使正使である呂祐吉の11代子孫・呂運俊さんが務める。
実行委員長の江藤善章さんは「今年は朝鮮通信使行列と共に華やかな楽隊が60人もそろい、ラッパを吹きながら行進する。これは見応えがあるだろう。ほかにも、多彩なグループのパフォーマンスを楽しむことができる。ぜひ足を運んで」と呼び掛ける。
当日は蓮馨寺(川越市連雀町7)で開会式が開かれる。
開催時間は12時~15時30分。蔵造りの街でのパレードは12時30分~15時。