埼玉県立川越工業高校(川越市西小仙波町2)で7月14日、全校生徒730人を対象とした講演会「テクノロジーとアイデアの融合-20年後の未来を考えよう-」が開かれた。
講師は、川越市内で小学生から高校生を対象にしたプログラミング教室を運営するCodience代表の大石懐子さんが務めた。同校生が、急速に進化するICT技術がもたらす社会の変化や、先端テクノロジーについての理解を深め、主体的な学びの重要性を認識することを目指して開いた。
講演内容は多岐にわたり、Society5.0やスマート農業、地域の身近なイノベーション事例、イノベーションの起こし方、話題のAIについてなどを取り上げた。その中で大石さんは、技術の進歩に伴い人間にしかできない価値を再確認するよう生徒たちに訴えた。
一般的な質疑応答ではなく、QAツールを使った質疑を行い、AIについては、「本当に人間中心の社会になるのか」「AIに支配されないか、人間が退化しないか、AIが人間を超えるのではないか」などの質問も寄せられた。
大石さんは「問題や課題に対して前向きな姿勢を持ち、個人や社会が柔軟に対応できる能力を身につけることが重要。自分自身のパーソナリティーや強みを見つけ、それと並行して技術の進化に対応するために学習やスキルの習得、イノベーションの促進、社会的な協力や連携も必要となる。社会は常に変化しており、新しい技術やアイデアが受け入れられるまでには時間がかかることもある。しかし、個人や組織が積極的に取り組むことで、より良い社会を築くことができる」と生徒たちにメッセージを伝えた。