ウェスタ川越(川越市新宿町1)で1月31日、「川越Farmer's Market」とウニクス川越「にぎわいマルシェ」が同時開催され、シェフの川越達也さんによるトークショーが行われた。
川越さんはレストラン「タツヤカワゴエ」のオーナーシェフを務めると同時にタレント、料理講師としても活躍している。2011年には自身の出身県・宮崎県にも「タツヤカワゴエ・ミヤザキ」をオープンし、「食の宮崎力を提案する」というコンセプトの下、地元産の食材を使った料理を中心に提供している。
当日は「小江戸川越 農産物と食のまつり『川越シェフと川越産を食べよう!』」というテーマの下、「川越野菜のバルサミコ風野菜炒め」など川越で採れた食材を使ったレシピを5品提案。「『川越産』という言葉の響きだけでなぜか親近感を感じた。川越の野菜をふんだんに使い、家庭でも簡単に作れるレシピを考案したので、ぜひ帰ってから作ってみてほしい」と川越さん。小江戸黒豚を使ったミネストローネは野外会場で販売し、長蛇の列ができるなどにぎわいを見せた。
トークショーは後半「地産地消と食育」にテーマを変え、サツマイモ料理専門店「いも膳」(小室)店主神山正久さんと、地元農家飯野芳彦さんを交えての対談となった。川越さんは地産地消について「同じ野菜でも全国でそれぞれ表情が違う。地域ならではの農作物の魅力がある」と話し、「タツヤカワゴエ・ミヤザキ」では宮崎産野菜の「力強さ」をアピールする取り組みを行っていると語った。
飯野さんは「川越は非常に多くの品目の農作物が採れる恵まれた土地。川越でこんなにたくさんの農作物が採れることを知らない地元の方も多いので、地元産野菜の魅力をたくさんの方に届けたい」。神山さんは「川越が観光地として名を知られるようになったのも、豊かな食文化があってこそだと思う。特に川越のサツマイモは全国レベル。よそから遊びに来た方にも川越のイモの魅力を伝えたい」と話した。
食育についての考えを聞かれると、川越さんは「子どものころから苦さや辛さ、酸っぱさなど『大人の味』に触れさせるのは味覚の発達に良いと思う。給食などでレストランのメニューを提供するなどの取り組みはどうか」と答えた。「この街に来られて本当に良かった。このご縁をありがたく思う。いつか川越にも『タツヤカワゴエ・カワゴエ』をオープンできれば」と締めると、会場は笑いに包まれた。