狭山の梅宮神社（狭山市大字上奥富）で2月10日・11日、「甘酒祭り」が開かれる。

　毎年同日に行われる同祭は、彦火々出見命（ひこほほでみのみこと）の誕生を喜んだ大山祇神（おおやまつみのかみ）が、清浄な田で取れた米から白酒を造り、天地神にまつったことが始まりとされている。にぎやかに杯を重ねる供宴型の祭りで、県無形民俗文化財に指定されている。

　同祭は、9組ある頭屋のうち1組が1年ごとに交代で祭りを仕切る頭屋（とうや）制が特徴の一つ。頭屋の中から選ばれた杜氏（とうじ）が主役となり、1月中旬から甘酒の仕込みをする。

　10日は宵宮（よいみや）で、夜に「座揃式（ざぞろいしき）」と呼ばれる神事を行う。11日は大祭で、参道に多数の露店が並ぶほか、だるま市も開催。境内では「西方囃子（はやし）」を上演し、一般客にも甘酒を振る舞う。夕方には、頭屋を引き継ぐ「頭渡し」「頭送り」の儀式も行われる予定。

　開催時間は10日19時ごろ～。11日10時～17時ごろ。駐車場はなく公共交通機関の利用を呼び掛ける。