筑波大学付属坂戸高校(坂戸市千代田1)の高校生グループが、ヘルプマークに装着できるサポートタグ「見えるサポート缶バッジ」を企画・製作し、川越市内で11月24日、12月13日・14日の3日間、試験販売を行った。
同校の、社会課題に取り組み解決策を探る必修科目「T-GAP(Tsukusaka Global Action Project)」を通じて、同グループはヘルプマークのデザインが1種類のみである点に着目し、マークを見かけても、必要な支援内容が分からず声をかけづらいという課題を解決するため、活動を始めた。
同商品は、障害や困り事をピクトグラムで表現し、ヘルプマークに装着できる仕様。製品化に当たってはGIV(川越市脇田本町7)と連携。意味が直感的に伝わるかどうかを検証するため、校内でオンラインアンケートを実施。61人から回答を得て、デザインは3回、改良した。アンケート結果を踏まえ、白と緑の2色を基調としたシンプルなデザインを採用。使用者自身が困り事を書き込める余白スペースを設けた。完成した製品は、りそなコエドテラス(幸町4)の支援を受け、市場調査を兼ねて路上販売を行った。
足を止めた人からは取り組みを評価する声が寄せられ、生徒たちは活動の社会的意義を実感したという。今後は、福祉施設など対象を絞った場所での製品販売を最終目標に、活動を継続していく考え。
同グループのメンバーは「ヘルプマークが広まっても、意味や支援の目的が理解されなければ本来の力は発揮されない。『確かに』という共感が生まれることが、行動の原動力になっている」と話す。